📣 200 Siri から PC に付箋を送る
iPhone の Siri に話しかけるだけで、PC の俺の付箋に新しい付箋を立ち上げる手順です。実験的な先行機能のため、ご利用は自己責任でお願いします。
ガイド v1.0 / 2026-05-23
1 これでできること
「Hey Siri、〇〇」と話しかけて続けてメモ内容を喋ると、約 30 秒以内に PC の画面に付箋がポンッと立ち上がります。
iPhone を取り出して操作する手間がなく、運転中・料理中・買い物中など手が離せないときに「忘れる前に PC に貼る」用途で使えます。
2 制約と割り切り(先にお読みください)
この機能は 実験的・先行公開 です。次の制約があります。
表 2-1 主な制約
| No | 制約 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | PWA 履歴に残らない | Siri 経由で送ったメモは iPhone PWA のメモ一覧には表示されません。PC にだけ届きます |
| 2 | iPhone での編集・削除不可 | 上記の理由から、iPhone 側で後から編集・削除できません |
| 3 | 用途は 1 行メモ向き | 「忘れる前に PC に貼る」用途に特化しています。長文・編集中のメモには向きません |
| 4 | iPhone のみ対応 | Android 端末は未対応です |
ログイン・編集を伴うメモは、PWA を普通に開いて書く方を推奨します。
3 仕組み(ひとことで)
図 3-1 Siri 経由の付箋送信フロー
PWA は経由しません。ショートカットが Vercel API を直接叩き、Vercel が Google Drive の中継ファイルを更新します。PC は普段通り 30 秒ごとに Drive を見ているので、そこに付箋が現れます。
4 事前準備
表 4-1 準備するもの
| No | 項目 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 1 | iPhone の標準「ショートカット」App | 標準搭載。削除した場合は App Store から再インストール(無料) |
| 2 | iPhone PWA(俺の付箋)がホーム画面に追加済み | 既に普通に使えていれば OK |
| 3 | PWA が Google Drive に接続済み | PWA でログインしていて、過去に PC への送信が成功した経験があれば OK |
5 セットアップ手順
5.1 Siri 用トークン(refresh_token)を取得する
ショートカットに貼り付けるための「トークン」を PWA からコピーします。1 回だけの作業です。
手順
- iPhone のホーム画面の 俺の付箋 PWA を起動
- メモ一覧画面の右上にある 「DBG」 ボタンをタップ
- 黒い画面(デバッグログビュー)が表示される
- 画面上部の 「Siri 用トークンをコピー」 をタップ
- 「コピーしました」と表示されればクリップボードに入っている
5.2 ショートカットの全体構成
iPhone のショートカット App で新規ショートカットを作成し、以下のアクションを順に追加します。
表 5.2-1 ショートカットの構成(全 9 ブロック)
| # | アクション | 役割 |
|---|---|---|
| 1 | テキストを読み上げ(「メモを送ります」) | 起動時に音声で合図 |
| 2 | テキストを音声入力 | マイクで送信内容を受け取る |
| 3 | URL | API のエンドポイント URL |
| 4 | URL の内容を取得 | POST + JSON ボディで API を呼ぶ |
| 5 | If(URL の内容 が次を含む :true の場合) | 成功判定 |
| 6 | テキストを読み上げ(「送れました」) | If の内側 |
| 7 | その他の場合 | 失敗側の分岐 |
| 8 | テキストを読み上げ(「送れませんでした」) | その他の場合の内側 |
| 9 | If 文の終了 | 分岐の終わり |
If・その他の場合・If 文の終了は、「If」を 1 つ追加すると 3 つまとめて挿入されます。
5.3 各アクションの具体的な設定
ステップ 1:起動時の音声
- アクション検索で「テキストを読み上げ」を追加
- テキスト欄に
メモを送りますと入力 - アクション設定の「音声」が オン になっていることを確認(オフだと無音)
ステップ 2:音声入力
- アクション検索で「テキストを音声入力」を追加
- 設定はデフォルトのまま(言語が日本語であることを確認)
ステップ 3:URL
- アクション検索で「URL」を追加
- URL 欄に以下を貼り付け:
https://ore-no-fusen.vercel.app/api/siri-sendステップ 4:URL の内容を取得(POST + JSON)
- アクション検索で「URL の内容を取得」を追加(URL 入力はステップ 3 の変数が自動で参照されます)
- 「方法」 を POST に変更
- 「本文を要求」 を JSON に変更
- 「新規フィールドを追加」→ テキスト で 2 つのフィールドを順に追加:
表 5.3-1 JSON ボディに含めるフィールド
| キー | 値 |
|---|---|
text | 変数 「音声入力されたテキスト」 を選ぶ |
refresh_token | 5.1 でコピーした 長い英数字の文字列 をペースト |
ステップ 5:If 分岐の条件
- アクション検索で「If」を追加(「その他の場合」「If 文の終了」も自動で挿入される)
- If の条件部分の左辺「何か」をタップ → 変数を選択 → 「URL の内容」 を選ぶ
- 「URL の内容」の右に小さい型選択(ファイル / ファイルサイズ / ファイルパス…)が出るので、「テキスト」 に変更する
- 比較演算子を 「が次を含む」 に変更
- 右辺に
:trueと入力(コロン付き)
これで「API のレスポンス JSON に :true が含まれていれば成功」と判定できます。失敗時のレスポンスは "ok":false なので :true を含まず、その他の場合に分岐します。
ステップ 6:成功時の音声(If の内側)
- 「If 〜含む :true の場合」と「その他の場合」のあいだにアクションを追加
- 「テキストを読み上げ」を追加し、テキスト欄に
送れましたと入力 - 音声設定が オン であることを確認
ステップ 7:失敗時の音声(その他の場合の内側)
- 「その他の場合」と「If 文の終了」のあいだにアクションを追加
- 「テキストを読み上げ」を追加し、テキスト欄に
送れませんでしたと入力 - 音声設定が オン であることを確認
5.4 ショートカットの名前と Siri 起動フレーズ
ショートカット名がそのまま Siri の起動フレーズになります。
おすすめの名前:
はひふへほあいうえおオレフセン(造語)
ショートカット App でショートカット名を上記のような造語に変更してください。
6 使い方
- iPhone に向かって「Hey Siri、はひふへほ」のように起動フレーズを言う
- Siri:「メモを送ります」と読み上げてマイク待機
- 送りたい内容を喋る(例:「ぎゅうにゅうかう」)
- ショートカットが API を呼び出す
- 約 30 秒以内に PC の画面に付箋が立ち上がる
- Siri:「送れました」または「送れませんでした」と読み上げ
7 トラブルシュート
表 7-1 よくあるトラブルと対処
| No | 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 1 | Siri が「わたしには理解できません」と返す | ショートカット名が一般語で Siri が認識できない | 造語にする(例:「はひふへほ」) |
| 2 | Siri が地図検索や Web 検索を返す | 同上 | 同上 |
| 3 | 送れませんでしたと読み上げられる | refresh_token が無効・期限切れ | 5.1 を再実行してトークンを取り直す |
| 4 | PC に付箋が来ない(音声は成功) | PC アプリが停止している、Drive 接続が切れている | PC アプリを起動、Drive 再接続 |
| 5 | 文字化けして付箋が立つ(%E3%81... のような表示) | text フィールドに URL エンコード済みのテキストを入れている | ステップ 4 を見直し、text の値を「音声入力されたテキスト」直接にする |
| 6 | 「ネットワーク接続が切れました」エラー | iPhone のネット切れ、または JSON ボディの設定不備 | Wi-Fi/モバイル通信を確認、JSON ボディの値を見直す |
| 7 | 音声が無音 | テキストを読み上げの「音声」設定が OFF | アクション設定で音声 ON に切り替え |
| 8 | 失敗時も「送れました」と読み上げる | If の条件が true のみで :true になっていない | ステップ 5 を見直し、右辺を :true(コロン付き)にする |
8 プライバシー
Siri 経由で送ったメモ本文は、Vercel のサーバーを POST リクエストのボディ として通過しますが、Vercel のアクセスログには記録されません。Vercel のリクエストボディは標準ではログ保存されない仕様です。
ログに残るのは「リクエストの時刻」「ステータスコード」「実行時間」のみで、本文・トークンの中身は残りません。
詳細は 100 プライバシーポリシー を参照してください。
9 改版履歴
表 9-1 改版履歴
| No | バージョン | 日付 | 変更内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1.0 | 26-05-23 | 初版作成。実験的な先行機能として公開。 |